うちやま たいすけ内山 泰佑税務コンサルタント

商業高校卒業後、複数の事業会社や税理士法人等で幅広い経験を積み、2022年に税理士法人アクリアへ入所。

違和感を起点に、経営の視点を身につけるためのキャリアを歩む

内山さんが税理士を志されたきっかけを教えてください。

もともと商業高校出身で、簿記などを学んでいました。だからといって、当時は税理士を目指すつもりはなくて。仕事の名前を聞いたことがある程度でした。

高校卒業後は事業会社に入社したのですが、そこでの体験が税理士を目指す強いきっかけとなりました。

その会社では年金や社会保険に関わる事務を担当し、約8年間勤務しました。良い同僚に恵まれ楽しく仕事をしていたのですが、事業形態の変更により、人件費についてコストカットをすることになりました。

その中で出された経営方針や意思決定により、経営陣へ不信感を抱くように。私を含め、これから成長していく若いメンバーが会社を離れていき、経営のあり方で組織が変わってしまう様子を肌で感じました。

一方で、こんな思いも芽生えていました。

僕が経営層と対等に話し合える知識や経験があれば、会社を改善する提案をできたのではないか、一緒に働いていたメンバーを幸せにできたのではないだろうか。他にも同様の課題を抱えている会社を救い、良い会社を増やす支援ができるのではないだろうか。

そこから、経営のあるべき姿を探求・探究したいと強く思うようになりました。

まずは、経理や財務を学ぶために、事業会社の経理職へ転職しました。そこでは、月次決算や四半期決算、監査対応や売上管理を担当しました。

事業会社の経理の基礎知識や経験は得られたものの、会社全体を把握することが出来ず、経営知識・経験については不足していると感じるように。もっと会社全体の数字を見たいという気持ちが高まり始めていました。

この先、事業会社の経理を極めるのか、それとも他の環境で働くのか。

次のキャリアに悩んでいたタイミングで日商簿記1級に合格。僕は大学進学を選択しなかったので、税理士になるためには、当時受験資格の要件であった日商簿記1級が必要でした。

そこで、その道をより本格的に目指すために、次は会計事務所でのキャリアを積むことにしました。

そこから、さまざまな会社でキャリアを積むことに。どのような経験をされてきましたか。

入所した会計事務所は10人程度の規模であり、クライアントは中小企業や個人事業主、地主がメインでした。会社全体の数字を見ながら、1社1社の社長とじっくりと向き合っていました。

入所1年目は、経理経験しかない自分ではクライアントに良いサービスが提供出来るのか不安でした。最初はクライアントからお叱りの言葉を受ける時もありましたが、知識だけではなく寄り添うスタンスも含めて評価をしてくれる方々のおかげで、税理士業にやりがいを感じていました。

信頼いただけることが嬉しく、より貢献したいと思うため、常に僕の向上心は途絶えないんだと思います。

9年ほど勤めましたが、さまざまな仕事に触れるほど新しい知識が必要になり、自分のスキル不足を感じるように。

もっと成長したいと思い、次は税理士法人へ転職しました。異なる規模のクライアントに関与できること、会計士のメンバーと共に会計分野の仕事に携われることが魅力的でした。

さらに、自社の組織や事業づくりに関わることができる環境も入所の決め手でした。自分自身も身を以て組織づくりの難しさを知っていると、クライアントの気持ちを本当に理解した上で、支援ができると考えたからです。

上場企業税務、四半期対応、投資組合税務、連結納税など、前の事務所では経験できなかったことを学びました。クライアントと共に、多くの経験を積ませていただき、税理士法人を5年ほど勤めたタイミングで、アクリアと出会いました。

改善思考の組織の中で、未経験の分野へ挑む

アクリアへの入所の決め手は何だったのでしょうか。

転職活動では、「組織づくりに前向きな社風であること」「中小企業の経営支援ができること」などを軸に会社探しをしていました。

特に組織づくりについては前職で挑戦し、一定の成果を上げていたものの、会社全体として実現ができなかった部分もありました。入社時に組織体制が整っているかどうかは関係なく、会社として日々改善・組織づくりに前向きであることに強い思いがあったんです。

アクリアとの出会いは、転職エージェントからの紹介でした。

カジュアル面談や面接を通して、会社の足りない部分を一緒につくり上げていこうとする姿勢や、メンバー同士の思いやりや仲の良さが伝わってきましたね。また、経験が浅いメンバーも在籍しているので、サポートや育成体制の企画・構築に関われる仕事にも面白みを感じました。

一緒に働くメンバーや仕事内容も求めていた通り。2022年の10月に税理士法人アクリアへの入所を決めました。

入所後、どのようなお仕事を担当されていますか。

幅広い仕事に関わらせてもらっていますね。

クライアントワークに関しては、税務顧問業務や経理・人事部関連業務、資産税関係の業務を行っています。具体的には、10~15社ほどのクライアントに対して、記帳の仕訳処理・確認から税務申告相談・対応、資産税や相続対策を行う税務顧問業務を行っています。

企業の経理支援や人事部関連業務については、大手企業様に対して、人事部管轄の仕事の中でも経理に近い業務支援をしています。例えば、人件費の配賦計算、出向関係の計算・請求書発行、業務フロー構築・見える化など多岐に渡ります。

このような業務は、なかなか他の税理士法人では携わることができないかもしれないですね。

資産税業務では、相続税申告はもちろん、財産評価計算、事業承継対策も含めてのコンサルティング業務を行っています。

役割としては、中小企業などの規模感が小さいクライアントを担当する場合はレビュアーとして入ることが多く、規模感が大きいクライアントの場合は担当者にまわることがあります。

アクリアのクライアントの特徴は、「中小企業」と言っても上場企業の関連会社だったり、数十店舗の運営を行う会社だったりするので、1人で対応するには企業規模が大きいんです。この点も、他の税理士事務所との違いかもしれません。

また、クライアントワーク以外にも、各クライアントのチーム編成を決めるアサインチームや社内の研修企画チームの一員として組織づくりにも関わっています。

机上の空論にせず、実体験を持って語れるようになりたい

アクリアではどのような成長ができると感じていますか。

複数社で経験を積んできましたが、さらなる成長の余地や新たに学ぶべきことが、まだ多くあると感じています。

例えば、クライアントの人事部内の経理業務フローを1から構築するような仕事に関わることで、別のクライアントへも価値貢献ができるスキルを得られると思います。資産税に関する業務もまだまだ磨く余地があるので、調べながら身につけている最中です。

そして、アクリアの組織づくりという大きなテーマにも向き合っています。

さまざまなバックグラウンドを持ち、「良い人」が集まるアクリア。各々経験してきたものが異なる中で、どのような仕事の進め方がアクリア、クライアント、メンバーにとって良いのか。

方向性を見極めながら業務体制やルールをつくる、といった組織づくりにも取り組んでいます。

社会人25年目を迎えましたね。今後はどのような挑戦をしていきたいですか。

実は、アクリアに入所して、翌年8月の税理士試験に合格し、税理士資格を取得しました。試験直前や試験休暇中など、業務をサポートしてくれたメンバーには感謝しかありません。

これからは税理士としての自覚が必要だと思っています。

だからと言って、独立をするわけではなく、この組織で挑戦を続けたいです。チームや組織だからこそ、相乗効果を出して成し遂げられる仕事があると思うんですよね。

そして、多様な経歴を持った「良い人」が集まるアクリアにいることで、さまざまな視点を知ることができて、成長の機会になると感じています。

さらに、メンバーがイキイキと働けているのかどうかにも、こだわりたいです。これは、自社のためだけではなく、クライアントへの価値提供にも繋がっていると考えています。自社の組織づくりが上手くいくことで、クライアントへ胸を張ってアドバイスができると思うんです。

僕たちの仕事は、プロフェッショナルサービスをクライアントに提供する「サービス業」。クライアントの課題を真に理解し、机上の空論ではない良いサービスを提供するためにも、自分自身と自社が成長し続ける必要があるのではないでしょうか。

何年社会人経験を積んでも、学びや挑戦に終わりはないですね!